ホーム > 無料講座 > 初心者用ドラム講座 > ⑧リズムについて:【講座Ⅰ】ドラムという楽器について|初心者のためのHKオンラインドラム教室

ドラムが担当するリズムについて

8ビートや16ビートといった言葉を聞いたことはあるでしょうか?ここではドラムの基本的なリズムについて説明していきます。音楽の三要素とはメロディ・リズム・ハーモニーです。ドラムはそのうちのリズムを担当していますので大変重要な役割となってきます。リズムはバンドの土台となるもので、聴いている人たちを踊らせることのできる音の集まりです。聴いている人たちの心をいかに踊らせるかがポイントです。参考にしてみてください。

ドラムを叩くときによく使われるリズム

①8ビート

8分音符をベースとしたリズムです。最も知名度があり有名です。主にロックやポップスで使われます。ドラムが初めての方はこの8ビートの習得から始まります。この8ビートからリズムの全てが始まると言ってもいいでしょう。シンプルなリズムで人間が聴いて気持ちが前向きになるような印象を受けます。ここでは8ビートのひとつの例を挙げています。ゆっくりとあせらずに取り組んでいきましょう。

8ビートの基本パターン

8ビート

練習方法

① 右手のハイハットを8分音符で叩きます。(右手のみ)
② 次に左手のスネアを2・4拍に追加します。(右手+左手)
③ 左手をお休みにして、右手のハイハットに右足でバスドラムを追加します。(右手+右足)
④ ②と③を組み合わせます。(右手+左手+右足)


※効率よく練習する方法は上記のように必ずパートを分けて練習することです。慣れるまでは右手・左手・右足を同時に練習しないようにしてください。

②16ビート

16分音符をベースとしたリズムです。8ビートよりも細かい音符が含まれ、体が横に揺れるような感じです。例は「シェイク」と呼ばれるパターンです。他にもハイハットを16分音符にしたり、バスドラムで16分音符を叩いたりすることもあります。ロックやポップスまたはファンクで使われることが多く、気分が軽くなり聴いていると踊りだしたくなるような心地よさが特徴です。8ビートを習得した後に取り組んでいきます。

16ビートの基本パターン

16ビート

練習方法

① 右手のハイハットを8分音符で叩きます。(右手のみ)
② 次に左手のスネアを追加します。(右手+左手)
③ ②に右足でバスドラムを追加します。(右手+左手+右足)


③シャッフル

3連符をベースとしたリズムです。スキップをしているときのような感じになります。このシャッフルの習得は少々時間がかかると思います。上記のような8分、16分音符がベースのリズムは比較的タイミングがとりやすいのですが、シャッフルは3連譜がベースとなっていますので、基礎練習をしっかりやっている必要があります。リズム自体が跳ねていますので明るく楽しい楽曲に使われることが多いです。最近では暗く切ない楽曲にも使用されています。

シャッフルの基本パターン

シャッフル

練習方法

① 右手のハイハットを3連符の1・3つ目で叩きます。(右手のみ)
② 次に左手のスネアを追加します。(右手+左手)
③ ②に右足でバスドラムを追加します。(右手+左手+右足)

④ロッカバラード

8分の12拍子のリズムです。8分の12拍子とは1小節の中に8分音符が12個入った拍子です。1小節でハイハットを12回叩くことになり、8ビートや16ビートに比べ、タイミングがとりづらくゆっくりとリズムが進んでいきます。ゆったりとしたテンポの中で、力強く聞こえます。主にバラードで使われますが曲調は激しく力強いメッセージを発する曲が多いです。

ロッカバラードの基本パターン

ロッカバラード

練習方法

① 右手のハイハットを叩きます。(右手のみ)
② 次に左手のスネアを追加します。(右手+左手)
③ ②に右足でバスドラムを追加します。(右手+左手+右足)

⑤スウィング(4ビート)

4分音符をベースとしたリズムです。4分音符がベースですが、2・4拍の裏に8分音符を入れ、跳ねさせるようなフィールを出すことが重要です。主にジャズで使用されますが、ジャズではこの4ビートを最も重要視されます。主にお客さんを踊らせるためのリズムとして使われることが多いです。ジャズが有名なアメリカではスウィングジャズの演奏を聴きながら、お客さんが音楽に合わせて踊っていました。ディズニーシーのビッグバンドビートというショーの中でもたくさん演奏されています。たくさんのCDを聴いてスウィング感を吸収してください。

スウィング(4ビート)の基本パターン

スウィング(4ビート)

練習方法

① 右手のライドシンバルを4分音符で叩きます。(右手のみ)
② 次に左足のフットハイハットを2・4拍に追加します。(右手+左足)
③ ②が慣れてきたら2・4拍の3連符の3つ目に右手でライドシンバルを追加します。(右手+左足)

⑥ボサノバ

1拍の表と2拍の裏、3拍の表と4拍の裏に入るバスドラムが特徴です。のんびりとした南国の雰囲気をもち、耳障りにならないリズムです。主にブラジル音楽を演奏するときに使われます。主に左手はクローズドリムショットを使います。もともとはたくさんの演奏者でブラジルの民族打楽器を使用して演奏されていましたが、多くの民族打楽器をドラムセットのパーツに当てはめることによって一人での演奏が可能となりました。

ボサノバの基本パターン

ボサノバ

練習方法

① 右手のライドシンバルを8分音符で叩きます。(右手のみ)
② 次に左手のクローズドリムショットを追加します。(右手+左手)
③ ②が慣れてきたら、左手をお休みにして、右手のライドシンバルに左足のフットハイハットを2・4拍に追加します。(右手+左足)
④ ③が慣れてきたら、左足をお休みにして、右手のライドシンバルに右足のバスドラムを1拍目の表と2拍目の裏、3拍目の表と4拍目の裏に追加します。(右手+右足)
⑤ ②と③を組み合わせます。(右手+左足+右足)
⑥ ⑤と②を組み合わせます。(右手+左足+右足+左手)

⑦ソンゴ

主にラテン音楽を演奏するときに使われます。この動画では右手はハイハットを演奏していますが、カウベルをセッティングして右手で叩くこともよくあります。ラテン音楽はドラムセットにいろんなパーカッションを組み込むことが多く、一人で多くドラムとパーカッションを叩き分ける必要があります。主にラテン音楽とはスペイン語圏(スペイン・中南米)の国の音楽を指します。陽気で明るいリズミカルな音楽が特徴です。

ソンゴの基本パターン

ソンゴ

練習方法

① 右手のハイハットを2分音符で叩きます。(右手のみ)
② 次に左手のスネアを追加します。(右手+左手)
③ ②が慣れてきたら、左手をお休みにして、右足のバスドラムで2拍目の裏・4拍目の表に追加します。(右手+右足)
④ 最後に②と③を組み合わせます。(右手+左手+右足)

ドラムで使われる主なリズムのまとめ

ここで紹介した基本的なリズムは数多くある中の一部になります。すべてレッスンで取り上げているリズムで、レッスンではこれらを発展させたリズムを教えています。


  1. 8ビート

  2. 16ビート

  3. シャッフル

  4. ロッカバラード

  5. スウィング(4ビート)

  6. ボサノバ

  7. ソンゴ


ここまででリズムの種類やパターンが理解できたかと思います。重要なことはどうやってリズムを使って、お客さんの心を踊らせるのかということです。知りたい方はグルーヴとは?に目を通してみてください。